パンジーは10月下旬〜5月中旬に咲く一年草です。冬に咲くパンジーは、冬のガーデニングにはとても重宝されています。
しかし、パンジーの鉢植をキレイに咲かせるためには、いくつかのコツと気をつけるべき点があるので注意が必要です。
この記事では、パンジーを鉢植する際のポイントを詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
パンジーとはどんな花?どんな特徴があるのか?
パンジーはヨーロッパが原産で、寒さに強いスミレ科の一年草です。最近では、どんどん品種改良が進み、園芸品種はすでに1,000種類を超えています。キレイに育てやすい花であるため、ガーデニング初心者の間で特に人気です。
花の色はオレンジ、ピンク、黄色など種類が多いため、カラフルなガーデニング作りには必要不可欠です。花びらの大きさも直径5cmほどで、草丈は10〜30cmくらいなので、場所を取り過ぎず邪魔になりません。
夏の暑さには弱く、気温が高いうちに植えてしまうと徒長してしまい、見栄えが悪くなるため注意が必要です。
パンジーの寄せ植えをする際のポイント
パンジーは育てるのが簡単で、病気にも強いため寄せ植えにも使われます。寄せ植えとは、1つの植木鉢の中に、複数の苗を植えるガーデニング手法です。
複数の花を自由に組み合わせて、オリジナリティのある鉢植を楽しめます。ぜひ自分の感性や個性を十分に発揮してください。完成系をイメージするだけでもワクワクしてくるはずです。
しかし、寄せ植えでは限られたスペースに複数の花を植えるため、それぞれの花の特徴を知っておく必要があります。
そこで、パンジーで寄せ植えをする際のポイントや注意点を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
パンジーだけで寄せ植えをしたい場合
パンジーは他の花と組み合わせなくてもキレイな鉢植ができあがります。パンジー自体の色の数が豊富なため、複数色使うことで華やかな鉢植になるでしょう。
同じ種類の花であれば、他の花との相性を考える必要がないので、比較的かんたんに寄せ植えができます。
まずは、自分の好きな色のパンジーで寄せ植えにチャレンジしてみてはどうでしょうか。慣れてくれば、自分の理想から逆算してお気に入りの鉢植を作れるはずです。
パンジー他の花で寄せ植えをしたい場合
パンジーには色とりどりの品種があるため、他の花とのかけ合わせも簡単です。とはいえ、見た目の相性だけでは決めることはできません。
花が十分に育つためには、正しい環境を用意し、正しい育て方をする必要があります。自由に植物を組み合わせられる反面、それぞれの花の特徴を知っておかなければなりません。
幸いパンジーは病気に強く、育てるのも簡単です。パンジーが好む寒い環境で、良く育つ植物であれば問題なく寄せ植えができるでしょう。
葉牡丹やガーデンシクラメンはパンジーと相性が良いので、寄せ植えをする際は、ぜひ検討してみてください。
パンジーを寄せ植えする際の注意点
パンジーの寄せ植えをする際は、パンジーごとの間隔を十分にとらなければいけません。パンジーは、最初は小さいのですが、成長すると1株の大きさが20〜30cm近くまで大きくなります。
あまり窮屈に植えてしまうと、パンジー同士が圧迫しあって花が十分に育ちません。そのため、当然見栄えも同時に悪くなってしまいます。
寄せ植えをする場合は、最低15cmの間隔をあけておくといいでしょう。そうすればパンジー同士が干渉し合うことなくキレイに咲くはずです。
パンジーの育て方
パンジーは他の花と比べると育てやすいですが、キレイに咲かせるためにはいくつかのポイントと注意点があります。
キレイなパンジーの育て方のポイントと注意点を、順序立てて解説しています。ぜひ育てる際の参考にしてください。
鉢を選ぶ
まずはキレイなパンジーを育てるためには適切な鉢選びが必要です。鉢選びに重要な直径と深さの観点から、パンジーを育てるうえで適切な鉢について解説していきます。
適切な鉢の直径について
パンジーの良さを最大限に引き出すために、直径にはある程度の余裕を持たせておきましょう。パンジーは成長するにつれて株も大きくなるので、ある程度は余裕ができるように鉢を用意する必要があります。
開花した際の花びらの直径は約5cmのため、1つの株で5号鉢(直径15cm)がいっぱいになると想定しておくといいでしょう。
適切な鉢の深さについて
パンジーのような根が長い植物には、深さのある鉢を選ぶことをおすすめします。基本的にはスタンダード鉢、深鉢を利用すると失敗しないでしょう。
鉢が浅すぎると根っこが土の表面から出てくるなど、さまざまなトラブルが発生してしまいます。枯れる原因や面倒な作業を増やさないためにも、最初から深さのある鉢を選ぶようにしてください。
用土を選ぶ
キレイなパンジーを育てるためには、土選びも欠かせません。パンジーは種まきか苗植えかによって土選びの方法が違います。どちらの場合でも排水性、保水性、通気性の3点を意識して土選びをしましょう。
それぞれの土選びの方法について解説しているので、参考にしてみてください。
種まきから鉢植えをする場合
種まきからパンジーを育てる場合は、種をある程度育ててから、自分が植えたい鉢に植え替えます。自分で土を作る際は、赤玉とピートモス、川砂を5:4:1の割合で混ぜるといいでしょう。
もし、購入するのが面倒であれば、市販のジフィーセブンなどがおすすめです。
苗から鉢植えをする場合
鉢植えの場合は、市販の草花培養土で問題はありません。肥料が含まれている培養土であればそのまま利用できます。もし含まれていないなら、緩効性肥料を足しておくといいでしょう。排水性に問題がある場合は、砂やパーライトを混ぜることで改善します。
自分で土を作る際は、赤玉土と腐葉土、パーライトを6:3:1の割合で混ぜます。そこに緩効性肥料を加えると完成です。どちらか自分にあった方法で土選びをしてください。
苗を植える
パンジーは成長が早いので種と苗のどちらからでも育てられます。ただ、種からまく方法と苗を植え付ける方法ではやり方が異なるので注意が必要です。
ここでは、種まきの方法と苗の植え付けの方法の両者を解説しているので、ぜひ自分が育てる際の方法をご確認ください。
種まきの方法
まず種をまく時期は、一般的には8〜9月頃とされています。
種をまく際は、1粒1粒が重ならないように1cmほどの間隔を空けましょう。種をまき終わったら、種がうっすらと見えるぐらいで軽く土をかぶせてください。ふるいなどを使えばキレイに種を覆うことができます。
その後は、土が乾かないように水を与え、なるべく風通しの良い日陰で管理。発芽をしたタイミングで日光が当たる場所に移動させてください。半月ほど経過すれば芽が生えそろうので、本葉が3〜4枚出てきたら、鉢に植え替えます。
苗の植え付けの方法
まずは、新しい鉢の底に、鉢底ネットを敷いて軽石を敷きましょう。その後3/2くらい土を入れてから、パンジーの苗を植えてください。
苗を植え付ける際に根っこが固まっていたら、軽くもみほぐして植えるようにしましょう。もし固ければ、根鉢の1/3をハサミで十字型に切るのがおすすめです。
その後は、隙間を埋めるように土を入れていきましょう。固定するようにしっかりと詰めて土を入れるのがポイントです。
水を上げる
パンジーを育てる際は、たっぷり水を与える必要があります。底穴から水が流れるぐらいしっかりと与えるといいでしょう。気温が高くなると、水が土も乾きやすくなるので注意してください。
また冬場は、与えた水が凍らないようにする必要があります。水を上げるなら気温の低い朝や夜ではなく、日中に与えることをおすすめします。寒さが厳しい場合は、与える水の量を減らすのも選択肢の1つです。水を減らすと耐寒性が増すため、株が丈夫に育ちます。
切り戻しや花がら摘みをする
花をキレイに咲かせ、見栄えの良さを保つには、切り戻しや花がら摘みをする必要があります。そうすることで養分を適切に配分できます。
また、病気や害虫発生のリスクを下げることもできます。薬を与えれば解決するかもしれませんが、被害をうけないように定期的にチェックをすることが大切です。
切り戻し
パンジーは花期が長く、茎がのびやすいため、切り戻しをする必要があります。切り戻しとは、成長しすぎて間延びした茎を適切な長さに切り落とすことです。
そうすることで、他の花に養分を届けることができ、長期間にわたり花を楽しめます。適期は湿気やすくなる梅雨時期です。風通しが悪くなると湿気がたまり、病気や害虫などの危険にさらされます。
花が咲いていたとしても、間延びしている花は切り戻しを行い、風通しの良い環境を用意してください。もったいないと感じるなら、摘んだ花を別で飾るのもいいかもしれません。
花がら摘み
パンジーは花を咲かせていると、次第に種をつけます。種を放置したままにしていると、養分が種に集中してしまい、十分な養分が花に送られません。
見た目が悪くなるだけでなく、病気のリスクも高まります。少しでも元気のない花を見つけたら、躊躇せずに葉ながら摘みをしてください。
花をつけている茎を根元からひねるようにすると、うまくできます。他の花のためにも定期的にするのがポイントです。
まとめ
今回は、パンジーをキレイに咲かせるためのポイントや注意点について解説しました。
パンジーは、花の種類も豊富で育てやすいため、ガーデニング初心者にはおすすめです。ですが、何も考えずに育てていると、花を枯らせてしまう原因を作ってしまうかもしれません。
ぜひ、今回解説したポイントや注意点を守って充実したガーデニングライフを送ってください。