近頃、家庭菜園を始める人が増えていますね。
家庭菜園に興味がある人の中には、ご自宅でハーブを育ててみたいと思っている方もいると思います。
とはいえ、
「家庭菜園初心者だけど、ミントは育てられるの?」
「そもそも家庭菜園でミントは育てられるの?」
と思う人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、家庭菜園でミントを育てるときの育て方について解説していきます。
目次
初心者がミントを育てるのは実は簡単!
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爽快感のある香りが特徴的なミントですが、実は家庭菜園初心者の人でも簡単に育てることができます。
ミントにはさまざまな効果がある植物です。
一例を挙げると以下のような効果があります。
・緊張をやわらげる
・殺菌作用
・消化不良の改善
ミントと一括りに言っても実は膨大な種類のがあるのです!
詳しい種類については、次項で解説しますね。
ミントを育てる事前準備
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次にミントを育てるための準備について説明していきます。
育てるミントの種類
ミントにはたくさんの種類があると前項でお話しました。
まずは種類ごとの特徴などを紹介していきます。
ペパーミント
ペパーミントは薬草として古来から使用されている種類です。
スッとした爽快感を感じられて、リフレッシュにも最適。
ペパーミントの花を蒸留し、精油を抽出して香料として使われることも多く、馴染みのある人も多いのではないでしょうか。
スペアミント
スペアミントは香りが強すぎず、食用に適した種類のミントです。
ペパーミントと同じくらいポピュラーなミントで、料理やお菓子などに使われています。
また、スッキリとした味なので、歯磨き粉などにも使われています。
ニホンハッカ
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ニホンハッカは名前の通り、日本全国に存在しているミントです。
メントールを多く含んでいるので、清涼感が強くさわやかな香りがします。
生のままの使用も、乾燥させて使用もどちらも可能。
アロマテラピーの、ハッカ油はニホンハッカの精油です。
精油とは、植物の香り成分を抽出したエッセンスのことを言います。
つまり、ハッカ油はニホンハッカの成分を抽出したエッセンスということです。
アップルミント
アップルミントとは、名前の通り青リンゴとハッカを混ぜ合わせたような香りが特徴的なミントです。
ハーブは全体的に比較的育てやすい植物ですが、その中でも特に育てやすい種類になります。
オーデコロンミント
オーデコロンミントとは、名前にもあるように、オーデコロンのように香りがしっかり感じられ、シトラス系の香りがします。
香りが強いので、乾燥させてルームフレグランスとして使用しても良いでしょう。
ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントは匍匐(ほふく)性のミントで、地を這うように伸びていきます。
地面に沿って伸びていくので、芝生の代わりとして用いられることも。
ペニーロイヤルミントの香りはノミやハエが嫌う香りであるため、犬猫のノミよけに用いられることもあります。
ミントを育てるために必要な道具
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次にミントを育てるために必要な道具について、ご紹介します。
ミントを育てる際に必要なものは以下です。
・ミントの苗
・土(畑)もしくはプランター
・園芸用はさみ
・クワやスコップ
・ジョウロ
ミントは繁殖力が強いため、広めの場所を用意するかプランターで育てると良いでしょう。
ミントを実際に育ててみよう
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ミントを育てる準備ができたら、実際に育てていきましょう。
ミントを植える時期
ミントの苗を植える時期は年に2回あります。
1回目が4~5月の春、2回目が9~10月の秋です。
ミントは15℃~25℃の気温で育てるのが適しています。
とはいえ、寒さにも強いので冬を乗り越えることも可能です。
年に2回植えるタイミングがあるので、1回目の植えるタイミングを逃してしまっても1年待たずに栽培を開始できます。
ミントを植える土はプランター栽培がベスト
ミントは露地栽培でもプランター栽培でも育てることは可能です。
ただし、繁殖力がとても強いので、「広がりすぎてしまうと困る」という場合はプランターで育てると良いでしょう。
匍匐(ほふく)性のミントは芝生の代わりにもなりますので、雑草よけの目的として育てるのであれば露地栽培で問題はありません。
「ミントを育てる目的が、自分で育てたミントを食べたり、リフレッシュしたりするときに使いたい」という場合は、まずプランターから育ててみることをおすすめします。
ミントは保水性の高い土を好みますので、ハーブ用・野菜用の培養土を用いると、簡単にミント栽培を始められますよ。
プランターで育てる場合は、植えつけのタイミングで肥料を少し混ぜておくと良いでしょう。
ミントの水やり頻度は1日2回でOK
ミントは乾燥が苦手なので、1日2回ほど水やりを行いましょう。
乾燥してしまうと、茎や葉が固くなってしまいます。
夏は気温が高くなるので、朝と夕方に水を与えましょう。
真夏以外の季節は、土の表面を触って乾いているようであれば水を与えます。
冬は霜が付かないように注意が必要です。
露地栽培のミントは、苗の植えつけ時にたっぷり水を与えますが、以降は水やりをしなくても問題ありません。
ミントを置く場所は日当たりが良すぎると枯れやすい
ミントは日光が当たりすぎてしまうと、枯れやすくなってしまいます。
とはいえ、まったく日が当たらないような日陰にしてしまうと、葉の色が悪かったり香りが悪くなったりという影響がありますので、半日陰くらいの場所を選ぶと良いでしょう。
また、風通しが良い場所であることも大切です。
半日陰で、風通しの良い場所がミントを育てるのに適している場所と言えます。
ミントを育てる際の肥料は与えすぎに注意
ミントは肥料を与えなくて、育ちやすい植物です。
そのため、肥料の与えすぎには注意が必要になります。
露地栽培のミントには、肥料がほぼ必要ありません。
プランター栽培のミントの場合は、春頃に置き肥をする程度で良いでしょう。
置き肥とは、土の表面に肥料を置くことを言います。
ミントを育てる際のトラブルはこれ!
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ミントは育てやすい植物ではありますが、育てる際に注意しないといけないトラブルがあります。
この記事では、3つ紹介していきますね。
病気に注意
ミントを育てる際のトラブルとして挙げられる1つ目は、病気です。
ミントの葉に斑点ができてしまう病気で、さび病というものがあります。
どんどん広がってしまうので対処が必要です。
さび病の原因は、ミントの葉がさび病菌に感染することで発症します。
さび病菌はカビの一種であるため、カビが生えないように注意することで防ぐことが可能です。
気温が10℃~20℃で発生するので、おおよそ4月~5月頃と9月~10月頃に発生しやすくなりますので、こまめに葉の様子をチェックしましょう。
ミントを食べる虫に注意
ミントは害虫の被害にあいにくい植物ではありますが、ヨトウムシやナメクジ、アブラムシやハダニの被害を受けることがあります。
ヨトウムシ
ヨトウムシは蛾の幼虫で、葉を食べてしまう害虫です。
4月~10月頃の夜間に活動します。
そのため日中には姿が見えなくても、夜間に被害を受けることも。
葉の裏に卵を産み付けるので、卵を見つけたらすぐに駆除しましょう。
ナメクジ
ナメクジは真冬以外活動しているので、ほぼ通年を通して注意が必要です。
ナメクジも夜間に活動します。
ナメクジが這った場所には粘液が残るので、姿が見えなくても被害に気付きやすいです。
日中はプランターの裏など、湿度の高い場所に生息しているので、見つけたら駆除しましょう。
アブラムシ
アブラムシもナメクジと同様に真冬以外活動しています。
群れで植物の汁を吸ったり、ウイルスを媒介したりという被害があります。
アブラムシは黄色に寄っていく習性があるため、プランターに黄色いテープなどをつけておくと良いでしょう。
ハダニ
ハダニは5月~10月頃に活動します。
葉の汁を吸うので、葉に白い小さな斑点ができるといった被害があります。
大量に発生してしまうと、ミントの生長が悪くなってしまうため、早めに駆除をしましょう。
ミントは増えすぎに注意
ミントは繁殖力がとても強い植物です。
そのため、育てる場所選びを間違うと、大量に広がってしまうのです。
残念ながら広がってしまったものは、根気よく抜くしか減らす方法がありませんので、植える際の場所選びには注意しましょうね。
ミントが育ったら収穫しよう
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ミントが育ったら収穫しましょう!
茎の長さが20cmほどになったら、3枚目あたりの葉を摘み取ります。
茎が生長しすぎてしまい、葉が密集してしまったら切り戻しを行うことがおすすめです。
切り戻しとは、伸びすぎてしまった茎を切って、株が生長しやすい環境に整えてあげることを言います。
ミントの保管方法
ミントをたくさん収穫したら保管方法に迷ってしまいますよね。
ミントの保管方法について3つご紹介します。
冷蔵庫に立てて保管
状態の良い葉を保管しましょう。
・軽く水洗いをして水分を拭き取る
・ハサミで茎の先端を斜めに切り落とす
斜めに切り落とすことで、水を吸う面が広く確保できます
・グラスやコップに水を張ってミントを入れる
このような手順で保管します。
水を毎日変えるのを忘れないようにしましょう。
袋に入れて冷蔵保存
・状態の良い葉を水洗いして、水分を拭き取る
・キッチンペーパーを軽く濡らして、ミントを包む
・ジッパーのついている保存袋に入れてから、冷蔵庫へ
冷凍保存
ミントは冷凍して保管することもできます。
・状態の良い葉を水洗いして、水分を拭き取る
・冷凍可能な保存袋に入れて、冷凍庫へ
葉ができるだけ重ならないように入れることがポイントです。
なお、冷凍ミントは解凍するとしおれてしまいます。
そのため、凍ったまま飲み物に入れて楽しむと良いでしょう。
収穫したミントの消費期限
ミントの消費期限は保管方法によって異なります。
保管方法ごとの消費期限は、以下のとおりです。
保存方法 | 保存期間 |
---|---|
冷蔵保存で立てて保存 | 3~5日程度 |
袋に入れて冷蔵保存 | 1週間程度 |
冷凍保存 | 1か月程度 |
ミントの使用方法いろいろ紹介
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ミントはいろいろな使用方法がありますので、使用方法5つご紹介します。
ミントウォーター
とてもシンプルで手軽にミントを楽しむには、ミントウォーターがおすすめです!
材料
・ミントの葉1−2枚
・水カップ1杯
コップに入れた水にミントの葉を1~2枚入れるだけで完成です。
ミネラルウォーターとミントの組み合わせに飽きてしまったら、ミネラルウォーターを炭酸水にしてみたり、レモンやライムを足してみたりと、アレンジがおすすめ。
暑い夏に飲みたくなるドリンクです。
モヒート
モヒートはすっきりとしたミントの香りがするカクテル。
材料
・ミントの葉……10枚
・ライム……1/2個
・ガムシロップ……小さじ1杯
・ホワイトラム……45cc
・クラッシュアイス……適量
・炭酸水……適量
炭酸水の量を変えることで、アルコール度数を調整できます。
「お店だとなかなか自分のお好みの度数で飲めない」と言う方は、自分で作ったミントを使って、ご自宅でモヒートを楽しんでみてはいかがでしょうか?
サラダの彩り
食欲が落ちやすいに夏におすすめのサラダ。
緑が入っているとサラダの彩りが鮮やかに。
材料
トマト 2個
玉ねぎのみじん切り 大さじ2
ミント 適宜
ドレッシング
オリーブ油(あればエクストラバージン) 小さじ2
バルサミコ酢 小さじ1
塩 少々
こしょう 少々
引用:https://www.orangepage.net/recipes/detail_121644
手作り虫よけスプレーにも!
ミントを使って、虫除けスプレーが作れます。
ミントはさわやかで良い香りと感じる人が多いと思いますが、虫はミントの香りを嫌います。
そのため、虫よけになるのです。
天然の虫よけなので、安心して使えますね。
作り方もとてもシンプル。
以下の順番で作って行きます。
①お湯を沸かす
②ミントをちぎって入れる
③煮出す
④冷ます
⑤ミントが冷めたらざるなどでこす
⑥液体をスプレーボトルに入れる
ミントは増えやすい植物なので、食べるだけでなく虫よけスプレーにするのにおすすめです。
ケーキやアイスクリームと一緒に
ケーキ屋さんやお店のアイスクリームにミントが添えられているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
見た目が華やかになるので、おすすめです。
添えられているミントはもちろん食べても良いので、甘いケーキやアイスと一緒に食べて味の変化を楽しんでみましょう。
いろいろな用途で使えるミントは家庭菜園におすすめ!
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ミントの育て方とアレンジ方法について解説しました。
ミントはお手入れが難しくない植物なので、家庭菜園初心者の方におすすめです。
自然に増えやすい植物でもあるので、たくさん収穫していろいろなアレンジを楽しんでみてくださいね。