新規会員登録
  • リセット

カテゴリー

プロ農家、プチ農家、家庭菜園まで!
みんなでつくる農業ファンサイト

ご利用無料!
新規会員登録
はこちら

ビオラ切り戻しの位置は?伸びすぎてしまった枝を整理する方法

ビオラは秋から春までたくさんの花を咲かせ、長く開花を楽しむことができる草花として人気を集めています。しかし、開花期間を美しく長く楽しむためには定期的な剪定作業が必要です。

もし、ビオラを植えたまま手入れをせずにそのまま放置してしまうと、きれいに花を咲かせ続けることは難しく、開花期間も短くなってしまう可能性があります。

今回はビオラの手入れに必要な「切り戻し」の正しい方法や適切な時期について詳しく解説していきます。

ビオラとはどんな花?

ビオラとはどんな花?
ビオラは、草丈は低く、花は小ぶりではあるものの、長い期間にわたりたくさんの花を咲かせるため、庭先や玄関前を彩る寄せ植えやグランドカバーとして多くの方に愛用されています。

またビオラは毎年、数百種類という新たな品種が作り出されていることからもその人気の高さがうかがえます。

一方で、パンジーやスミレと花の形や大きさが似ていることから、見た目で区別することが難しいなんていう声もあるようです。

まずはビオラの基本情報と、ビオラとよく似た花との違いを説明していきます。

学名 Viola
属名 スミレ科スミレ属
分類 草花
原産国 ヨーロッパ
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
種まき時期 9月
開花時期 10月~5月
原色に近い黄色、オレンジ、薄い青色、濃い紫など

ビオラはヨーロッパを原産としており、その気候性から比較的寒さに強い草花として日本に渡ってきました。

日本での栽培カレンダーとして、9月ころに種をまき10月頃にはじめの開花、そこから冬を越して6月手前までの長い期間花を咲かせ続けます。

ビオラとよく似た花、パンジーとの違い

ビオラとよく似た花、パンジーとの違い
ビオラとパンジーはとてもよく似ていて、その種類が多いことからも一目見ただけで区別ができないことも多いです。二つの違いを見極めるために見るべきポイントは花の大きさです。

パンジーの花はビオラの花より大きく、花の大きさが5cm以上をパンジー、4cm以下をビオラとして区別することができます。

しかし、品種改良によって4cm以下のパンジーや、5cm以上のビオラもあるので、必ずしもこの条件が当てはまらない場合もあります。ただ、基本的には花の大きさが判断基準となっています。

ビオラには剪定が必要

ビオラには剪定が必要
ビオラは開花期間が長いため、定期的に手入れをしていかないと株が弱ってしまい、きれいな花を咲かせ続けることができません。何もせずにただ植えておけば自然ときれいに咲き続けてくれる!という訳ではないのです。

剪定作業は、植物の形を整え、花つきや結実をよくするために行います。風通しを良くして、まんべんなく日光が当たる状態にして生育を手助けします。

それでは、ここからはビオラを長くきれいに楽しむために必要な剪定作業のうちのひとつ、「切り戻し」について詳しく解説していきます。

切り戻しとは?

切り戻しとは、伸びすぎてしまった枝や茎を切り取って、株を短くして植物の形を整えることです。「植物を若返らす」といった表現をすることもあります。切り戻しには主に3つの目的があります。

【切り戻しの目的】

  1. 株の大きさを調整し、形を整える
  2. 伸びすぎてしまった必要のない枝を減らし、新芽や花へ養分をまわす
  3. 風通しを良くし、病害虫の対策をする

開花期間が長い花は切り戻しをおこなうことで一度は花が乱れたり、花数が減ってきたとしても、再びきれいに咲き続けてくれます。逆に開花期間が短い花に対して切り戻しをおこなってしまうと、それっきりとなってしまうことがほとんどなので注意する必要があります。

切り戻しと似た剪定作業に「摘心」というものがあります。切り戻しと敵心ではその目的や方法も異なるのでその違いについても触れておきます。

切り戻しと摘心の違い

切り戻しも摘心もどちらも茎を切る作業としては同じですが、摘心は茎の先端を切ることをいい、切り戻しは株の途中で全体的に切って整えていくことをいいます。

摘心をおこなうことで、頂芽優勢によって先端が優先的に伸びてしまうのを防ぎ、脇芽を育てることができます。

摘心もビオラを育てる上では必要な剪定作業になります。

ビオラの正しい切り戻し位置や方法、時期、タイミングは?

ビオラの正しい切り戻し位置や方法、時期、タイミングは?
切り戻しをおこなう際には茎のどの部分を切るのか、正しい方法とその時期やタイミングを知っておく必要があります。間違った方法で切り戻しをおこなってしまうと、株が弱ってしまったり花が咲かなくなってしまいます。

一般的に、花数が少なくなってきたり、形が乱れ始めた時が切り戻しをおこなうタイミングです。ビオラは秋から春にかけて咲く1年草。基本的には冬と春におこないます。

それ以外にも随時、株を観察しながら必要に応じて傷んでいる茎や伸びすぎてしまっている茎を切り戻していくことが必要です。

切り戻しの位置は?

切り戻しは「節の上」部分でおこないます。節の上を切ってあげることで、節の付け根から新芽が出てきてくれます。大切に育てた植物にハサミを入れるのは少し戸惑うものです。

しかし、正しい位置で切り戻しをおこなうことでさらにきれいに楽しむことができるので、正しい切り戻しの位置を覚えておきましょう。

この時、清潔なハサミを使って切り戻しをおこなうことで株を傷めずに済みます。

切り戻しのタイミングは?いつまでおこなう?

冬までの切り戻し

冬を越すビオラは、はじめに咲いた花が咲き終わるころの12月~1月頃を目安に切り戻しをおこなっていきます。主な目的は脇芽を増やして春に多くの花をきれいに咲かせることです。

脇芽が出ている節を探して、節の少し上で切り戻します。そうすることで脇芽がしっかり生育していきます。冬の切り戻しでは、株全体の茎を均一にそろえるようなイメージで、茎の下から2,3枚の葉を残して全体の1/3ほどに切ってしまっても問題ありません。

また、時期に限らず株を観察し、傷んでいる茎や長く伸びてしまっている茎を見つけ次第切り戻しをおこなっていくことも大切です。

春からの切り戻し

春からの切り戻し
ビオラは春を迎えると一気に咲き誇ります。多くの花が咲き、茎は伸び、葉が生い茂ってきます。春の切り戻しは花が乱れてきたり、花数が減ってきたタイミングで随時切り戻しをおこなっていきます。

冬と違って春の切り戻しでは、伸びてしまった茎を選んで手入れします。形を整え、通気性を高めてあげないと病害虫の被害にあってしまうリスクもあります。この時期の切り戻しは、株の生育具合に応じて随時おこなっていくことをおすすめします。

切り戻しはいつまでできる?

秋から春まで咲く1年草のため、5月末ごろまでがきれいに咲くビオラを楽しめます。春の切り戻しで冬のように株全体をバッサリと下まで切ってしまうとその後咲かない可能性があります。

春は花を楽しみながら、随時、部分的に切り戻しをおこないながら形を整えていくような方法が適しています。

切り戻しをおこなうメリット

切り戻しをおこなうメリット
ビオラの切り戻しをおこなうメリットをまとめます。

伸びすぎてしまった花を復活させることができる

ビオラは伸びすぎてしまうと病気や害虫に対する免疫が下がってしまいます。切り戻しをおこなうことで弱りかけている株を強い株へと戻すことができるのです。そうすることで、再びきれいな花を咲かせることができます。

通気性を高めることができる

茎が伸び葉が生い茂ってしまうような状態は株が病気になりやすい状態です。通気性が悪く蒸れが生じるような環境は危険です。春になると気温が上がり株は一気に成長します。したがってこの時期の頻繁な切り戻しはとても重要で、通気性を高めるために大切な作業なのです。

花の全体のボリューム感を出すことができる

切り戻しをおこなうと、新芽が育ち茎の数が増えます。それに伴って花の数も必然的に増えていきます。切り戻しを適宜行っていくことでボリューム感が生まれます。

花が咲かない、切り戻しに失敗したかも?

花が咲かない、切り戻しに失敗したかも?
春の切り戻しを行った後に、思うように花が咲かないことがあります。一見失敗したように感じますが、この場合単純に株が疲れている可能性が高いです。

秋から花を咲かせ続けてきた株は、春の切り戻しの段階で余力がどれほど残っているのかということです。また、疲れている株がさらにそこからもう一度多くの花を咲かすためには多くのエネルギーを必要とします。

切り戻しをすれば花が復活する可能性は高いものの、長い期間の栽培を通じて肥料切れを起こさないように追肥をしていくことが大切です。花が思ったように咲かない理由には肥料切れによって株が疲れ切ってしまったことも想定できます。

ビオラの切り戻しのその後

少し伸びすぎてしまい、切り戻しで切り取った茎はもう一度「挿し芽」として楽しむことができます。切り取った茎についているつぼみや花、下葉を少しとってすっきりさせて、土に挿します。この時、茎を1時間ほど水につけておくとその後の生育が良くなります。

茎が倒れないように土をしっかり寄せ、日光の当たる場所で水やりをおこないながら育てると、1か月ほどで再び花を咲かせることができます。

茎が傷んでいたり徒長しすぎてしまうと挿し芽で花を咲かせるのは難しいので、比較的元気な茎を剪定するのがいいです。

まとめ

ビオラは正しい方法と適切なタイミングで切り戻しをおこなうことで、より長くきれいな開花を楽しむことができます。

秋から春にかけて咲く1年草であるビオラは、冬と春におこなう切り戻しではその目的や方法が異なります。生育過程に応じて随時、切り戻しをおこなうことが大切です。

切り戻しのポイントは「節の上」で切ること。伸びすぎた茎を切り、新芽を育て、株全体のバランスを整えながら長くビオラの花を楽しんでみてください。

あなたにおすすめのコラム

【かぼちゃ】雄花ばかり・雌花ばかりってどうして?対処法は?
かぼちゃを家庭菜園などで栽培していると、雄花しか咲かないことがあります。 植物の多くは、雌花と雄花が受粉することで実ができるので、雄花ばかりでは受粉ができなくなってしまいますよね。なぜ、雄花ばかりが咲
【キュウリを育てる】家庭菜園でのキュウリの育て方を解説
夏になると食べたくなる、キュウリ。 いろいろな方法で食べられるので、食欲が低下しやすい夏にぴったりの野菜です。 「キュウリを食べるだけでなく、自分で育ててみたい」 「家庭菜園でキュウリは育てられるの?
【ズッキーニの育て方】丈夫な野菜で育てやすい
「ズッキーニは本当に育てやすいの?」 「ズッキーニを育てる時に気をつけることは?」 「ズッキーニの栽培はどうやったら上手くいく?」 ズッキーニを家庭菜園で育てたいと思っていても、こんな疑問をお持ちでは
【トマトの害虫】カメムシによる被害と正しい駆除方法
家庭菜園などでもつくられることの多い、トマトやミニトマト。初心者でも簡単に育てられるとあって人気の農作物ですが、栽培にあたってはカメムシの食害に注意が必要です。 今回は、カメムシの生態やトマトへの被害
【バジル栽培】室内で簡単に!初心者でもばっちり収穫のポイント
バジルはハーブの中で代表的な存在ですが、枯れやすい植物のため、育て方が難しいといわれています。 バジルはシソ科でミントと同じ仲間です。ミントは育てやすいのに、バジルは育ちにくいのは疑問に思いますよね。
【パンジーの鉢植】鉢の大きさやキレイに咲かせるための用土選び
パンジーは10月下旬〜5月中旬に咲く一年草です。冬に咲くパンジーは、冬のガーデニングにはとても重宝されています。 しかし、パンジーの鉢植をキレイに咲かせるためには、いくつかのコツと気をつけるべき点があ
【ミント】プランターでの楽しみ方|ミントの好む環境を上手にキープ
ミントは、抗菌作用・リラックス効果・不調改善・疲労回復など優れた効能があります。入浴剤や漢方薬として古代ギリシャや中国で育てられてきました。 また料理、お菓子やお茶などの飲食だけでなく、ミントの香りを
【ミントの育て方】家庭菜園でミントを育てるのは簡単 
近頃、家庭菜園を始める人が増えていますね。 家庭菜園に興味がある人の中には、ご自宅でハーブを育ててみたいと思っている方もいると思います。 とはいえ、 「家庭菜園初心者だけど、ミントは育てられるの?」
【ラベンダー】育てやすい!初心者におすすめの品種選び
ハーブのなかでも特に人気のラベンダー。ハーブの女王とも呼ばれ、入浴剤や柔軟剤の香り、ハーブティーやアロマテラピーのオイルなど、私達の暮らしのあらゆる場面で利用されてきました。 実はラベンダーは育てやす
【万願寺唐辛子の栽培】甘トウガラシを辛くせずに収穫するコツとは
万願寺唐辛子は、基本的には辛くない「甘トウガラシ」に分類されます。しかし、辛くないと思って食べてみると実は辛かったなんてことはよくある話ですよね。 そんな万願寺唐辛子が辛くなる理由は、実は栽培方法にあ