しそ(大葉)の栽培中、葉の周りが茶色くなって枯れてしまった経験はありませんか?しその葉が茶色くなるのには、理由があります。
今回は、しその葉が茶色くなる理由や、すぐにできる対処法をご紹介します。
育て方のポイントもまとめたので、初心者は必見ですよ。
目次
しその葉が茶色くなる理由
しその葉が茶色くなる理由は、主に5つあります。
ここで紹介する理由に気をつけて栽培すれば、しその葉が茶色くなる確率がグッと減ること間違いなし。栽培前にチェックしておきましょう。
肥料のやりすぎ
肥料のやりすぎは、植物の生育に悪影響となる場合があります。
野菜栽培において肥料は欠かせないものですが、必要な量以上に与えてしまうと「肥料焼け」とよばれる状態になってしまうんです。
しそに肥料を与えるときは、パッケージに記載されている使い方を必ず守りましょう。
肥料ごとに与える頻度や量が違うので、使い方をしっかりチェックして規定量与えることが重要です。
暑さからくる根の傷み
しその栽培適温は、20〜25℃と高めです。しかし、真夏日や猛暑日が続いてしまうと、暑さで根が傷んで葉が茶色くなることがあります。
暑さへの耐性が高いしそですが、極端な暑さには注意しましょう。
暑さ対策には、以下の方法を試してみてください。
- コンクリートの上にプランターを置かない
- 西日が当たらない場所で栽培する
- プランター栽培なら、時間によって置き場を変える
日中の水やりによる根の傷み
しそをはじめとする夏野菜の水やりは、比較的気温が低い朝と夕方にするのが基本といわれています。
気温の高い日中水やりをしてしまうと、土に吸収された水の温度があがり、根を傷めるおそれがあるためです。
日中、朝の水やりを忘れたことに気づいても、慌てて与えないように注意しましょう。
前日までしっかり水やりをしていたのなら、すぐに枯れてしまうことはありません。夕方になって気温が落ち着いてきたら、たっぷり水を与えてください。
直射日光による葉焼け
夏野菜に分類されるシソですが、真夏の直射日光には注意してください。一日中直射日光に当たる環境で栽培すると、葉焼けを起こして茶色くなる可能性があります。
直射日光による葉焼けを防ぐには、以下の方法がおすすめです。
- 地植え:寒冷紗や日除けネットで覆う
- プランター栽培:時間により置く場所を変える
ポイントは、真夏の直射日光が一日中当たらないように栽培することです。それほど暑くならない季節なら、たくさん日の光に当たるのは問題ありません。
根詰まり
小さすぎるプランターや、狭い場所での地植えの場合、しその根が土のなかで詰まってしまうことがあります。
成長できなくなった根は水分や栄養を吸収できなくなり、葉が茶色くなることがあるんです。
根詰まりを防ぐ方法は、とても簡単です。プランター栽培なら、直径24cm・深さ20cm以上のプランターで1株育てるとよいでしょう。十分な広さがあれば、根詰まりする心配がありません。
地植えの場合、しそ同士の間隔は30cm空けるのがおすすめです。
しっかり株間を取れば根が絡む可能性が低いので、地植えで育てるなら試してみてください。
すぐにできる試したい対処法
しその葉が茶色くなるのは、少しのコツで対処できます。
ここでは2つの対処法をご紹介しますので、覚えておくと役立ちますよ。
風通しをよくする
しそ栽培で大切なのは、風通しをよくすることです。
風通しの悪い環境では、温度が上がりやすい・湿度が上がりやすい・日当たりが悪くなる・病害虫が発生しやすいといったデメリットがあります。
温度と湿度が高すぎる環境は、しそ栽培では避けたほうがよいので、風通しのよい場所で栽培するようにしましょう。
水道水の掛け流し
しそが茶色くなったときは、培養土に水道水を掛け流しにするのも有効な方法です。やり方は簡単。プランターを蛇口の下に持ってきて、10分ほど水道水をかけ続けるだけです。
この方法は、水不足になっている場合や肥料を与えすぎている場合に効果があるといわれています。
水道水を掛け流しにすることにより、水分不足を解消したり土の中にある肥料を流したりできるんです。
誰でも簡単にできるので、しその葉が茶色くなっていたら一度試してみてください。
大葉の育て方のポイント
最後に、しそ(大葉)の育て方のポイントを解説します。
日当たりや水やり、収穫など、栽培するうえで大事なポイントをまとめたので、しそ栽培するときには覚えておきましょう。
日当たり
しそは、日当たりのよい場所を好む野菜です。最適な栽培時期は4〜9月。耐寒性が低く20〜25℃の暖かい環境で元気に育つので、たっぷり日の光を当てて栽培しましょう。
しかし、前述したように真夏の直射日光には注意が必要です。
真夏の強い日射しは、葉焼けや根を傷める原因になるため、半日陰になる時間ができる場所で栽培してください。
肥料
種まきするときや発芽した苗の植え付け時には、2週間前に培養土のなかに石灰をくわえましょう。その後、植え付け直前に堆肥・元肥をくわえてから栽培すると、しそが元気に育つといわれています。
また2週間を目安に化成肥料などを追肥しましょう。チッ素分が多い肥料を使うと、アブラムシなどの害虫が増える原因となるので、肥料の成分には気をつけてください。
水やり
しそは、乾燥した環境が苦手です。水分不足になると株が弱ってしまうので、水やりを怠らないようにしてください。
水やりのコツは、培養土の表面が乾いたらたっぷり与えることです。とくにプランター栽培では土が乾きやすいので、毎日様子をチェックするようにしましょう。
摘芯
摘芯とは、本枝の先端をカットして成長を止め、わき芽がたくさん出るようにする作業です。摘芯すると本枝が伸びなくなるため、栄養がわき芽や葉にまわるようになるといわれています。
わき芽に栄養がまわれば、たくさんしその葉が伸び、収穫量が増えること間違いなし。多くの葉を収穫したいなら、摘芯は必ずしましょう。
虫対策
しそに発生しやすい害虫は、以下の3種です。
<アブラムシ>
体長1〜2mmの小さな虫で、大量発生し葉の栄養を吸汁します。寄生しているのを見つけたら、歯ブラシでこすり取ったりガムテープの粘着面に貼り付けたりするのが効果的です。
<ベニフキノメイガ>
体長7〜8mm、蛾の幼虫です。しその葉や茎を食べるので、対策が遅れると株全体に被害が広がってしまいます。しそへの寄生を見つけたら、ピンセットや指で取り除きましょう。
<ハダニ>
体長0.3〜0.4mmのダニの仲間で、しその葉に寄生すると栄養を吸汁します。葉に白い斑点ができるので、ハダニの仕業だと判別しやすいのが特徴。湿度の高い環境を嫌うため、日々の世話で葉水をするのが有効な対策です。
花穂の摘み取り
しそと言えば葉を収穫するのが一般的ですが、花穂も美味しいといわれています。
花がつく前の花穂を摘み取り、天ぷらや刺し身のつまとして食べるのがおすすめです。
収穫
しその草丈が30cmほどになったら、下側にある葉から収穫していきましょう。
葉は、長く栽培していると硬くなるので、古いものから順に摘み取りしていくのが収穫のコツです。
柔らかく美味しい状態で食べられるように、早めに収穫しましょう。
まとめ
しその葉っぱが茶色くなって枯れてしまうのを防ぐには、以下のポイントをおさえておきましょう。
- 風通しのよい環境で育てる
- 肥料は適正量与える
- 真夏の直射日光に当たらない場所で育てる
- 水やりは朝か夕方する
- 大きめのプランターで育てる
- 地植えの場合株間を広くとる
上記のコツを覚えておけば、ガーデニングなどでしそを栽培中に枯れてしまう可能性は、グッと減ります。
少しの工夫でできることばかりなので、ぜひ試してみてください。
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