優しい口当たりで、サラダはもちろん料理の付け合せなどにも活躍する、サラダ菜。レタスの一種で、サニーレタスやリーフレタスの仲間です。
今回は、初心者でもサラダ菜を美味しくつくれる栽培方法をご紹介します。
サラダ菜栽培で整えるべき環境や、基本的な育て方をまとめました。プランター向きの品種などもご紹介しますので、家庭菜園に興味がある人は必見です。
目次
サラダ菜栽培は水耕と土耕どっちが良い?
家庭菜園初心者なら、サラダ菜の栽培方法は水耕栽培をおすすめします。水耕栽培とは、土を使わず根を水に浸して育てる栽培方法です。
<水耕栽培に必要な材料>
- LEDライト
- ネットやスポンジ
- 水
- 液体肥料
- 底に穴が空いていない容器
<水耕栽培のやり方>
- サラダ菜の根をスポンジやネットなどで固定する
- 容器に水を張り、サラダ菜の根を浸す
- LEDライトを照射させる
土を使わないため、室内でも栽培できるのが水耕栽培の魅力です。LEDライトが太陽光の役割を果たすので、日当たりを気にする必要もありません。
土耕栽培よりも必要な道具が少なく、コツもあまりないので、初心者でも失敗しにくいでしょう。
サラダ菜の栽培で整えたい環境
サラダ菜を土耕栽培する場合、環境が大切です。ここではサラダ菜栽培におすすめの環境を解説するので、覚えておきましょう。
日当たり
サラダ菜は、日当たりの良い環境を好む野菜です。家庭菜園やベランダで土耕栽培する場合、日当たりの良い場所で栽培しましょう。
注意しなければいけないのが、夏の陽射しです。サラダ菜は日当たりを好むといっても、真夏の直射日光にあたり続ければ弱ってしまいます。
そのため、夏場は寒冷紗や日除けシートなどを利用して直射日光が当たらないように気をつけましょう。
温度や湿度
<サラダ菜栽培に適した温度・湿度>
- 温度:15〜20℃
- 湿度:多湿は避ける
サラダ菜の栽培適期は年に2回あるのが特徴です。季節でいえば春と秋で、5〜6月・9〜10月という、比較的気温が涼しくなる時期になります。
また、多湿環境で育てると結球のなかが蒸れて生育不良を起こしたり、病気にかかりやすくなったりするため、なるべく多湿にならないように育ててください。
用土
サラダ菜を定植する場合、用土に注意が必要です。根は用土から栄養を吸収するので、サラダ菜栽培にぴったり合う用土を見つけましょう。
<サラダ菜栽培におすすめの用土>
- 性質はアルカリ性
- 石灰を多めに含む
土の性質や作り方がわからない場合、堆肥や元肥が最初から含まれる野菜用培養土を使うのがおすすめ。サラダ菜栽培に必要な栄養素が揃っているので、初心者でも失敗しにくいでしょう。
この記事も読まれています➡土作りの順番|家庭菜園で成功するために知っておくべき超基本
サラダ菜の育て方
サラダ菜の基本的な育て方を、栽培時期から収穫まで順にご紹介します。
基本的な育て方なので、これを読めばサラダ菜栽培がすぐに始められること間違いなしです。
栽培時期
サラダ菜栽培に適した時期は、種まき時期・生育期・収穫時期がポイントになります。
春まき | 秋まき | |
種まき時期 | 3月下旬〜4月上旬 | 8月下旬 |
生育期 | 4月下旬〜5月下旬 | 9月上旬〜10月上旬 |
収穫時期 | 5月下旬〜7月上旬 | 10月上旬〜12月上旬 |
サラダ菜には春まき苗と秋まき苗があり、年に2回収穫できます。
栽培する時期を間違えると、種が発芽しない・生育しないなどのトラブルになるため、注意してください。
プランター向きのおすすめ品種
一口にサラダ菜といっても、種類がいくつかあります。
プランター栽培におすすめの品種を3つご紹介しますので、栽培品種を選ぶときの参考にしてください。
<JP2>
- 葉の色は濃い緑色で、分厚い
- 耐暑性が高く、一年中栽培可能
- 株揃いが良いため、たくさん収穫できる
<サマーグリーン>
- 種まき後、40〜50日で収穫可能な早生タイプ
- 寒さ対策すれば冬でも栽培可能
<岡山サラダ菜>
- 食感が柔らかくシワが少ない
- 低温でも育ち、一年中栽培可能
種まき
<サラダ菜の種まき手順>
- 育苗ポットに培養土をいれる
- 培養土の表面にサラダ菜の種をまく
- 薄く土をかける(発芽には光が必要)
- 乾燥対策のため、新聞紙を濡らし上からかける
- 涼しい場所で管理する
サラダ菜の種まきに適した温度は、15〜20℃です。年に2回種まき可能で、「春まき」と「秋まき」があります。
発芽と間引き
サラダ菜のタネが発芽する気温は、15〜20℃とされています。種まき後は2〜3日で発芽しますが、発芽した芽は全て育てずに間引きしましょう。
<間引きのポイント>
- 全ての芽の双葉が出たらやる
- 伸びすぎている・間延びしている芽を取り除く
- 発芽遅れ・芽の形がおかしいものを取り除く
- 本葉が2~3枚になったら1つのポットに1本にする
間引きすることで、残った苗にだけ栄養がいくように栽培可能です。より元気な株に育てるためにも、間引き作業は忘れないようにしてください。
害虫対策
サラダ菜には、アブラムシ・オオタバコガ・ハモグリバエなどの害虫は発生しやすいといわれています。そのため、栽培には害虫対策も重要です。
効果的な害虫対策は、ネットの設置になります。害虫は基本的に飛来して被害を広げるため、ネットを使い侵入を防ぐのがおすすめなんです。
サラダ菜の株を覆うようにネットを設置すれば、害虫が近づけないので被害にあう可能性も減るでしょう。
追肥
サラダ菜の株を植え付けてから1週間経ったら、追肥しましょう。追肥には、液体肥料がおすすめ。規定通りに希釈した液体肥料を、サラダ菜の株元に与えてください。
1回目の追肥後は、2週間を目安に追肥を繰り返します。追肥すると、収穫までにたっぷり栄養を吸収できるので、美味しくて大きなサラダ菜が完成しますよ。
冬越し
サラダ菜は冬越しするなら、「マルチ」作業をしましょう。園芸におけるマルチとは、土壌表面をワラや腐葉土で覆い、土の中の温度を一定に保つ方法です。
根に霜が降りると株が枯れてしまうため、マルチして暖かい状態を保ちましょう。寒い冬でも安心して越せますよ。
収穫の仕方
<サラダ菜収穫のポイント>
- 葉の数が12~15枚になったときが収穫時期
- 株の大きさが20~30cmが目安
- 株元を切り取って一気に収穫する
株がまだ小さいうちは、外葉から1枚ずつ取ることで長期間収穫可能です。
栽培する数が少ない・一度にたくさん使わないというときは、1枚ずつ収穫してもよいでしょう。
サラダ菜の増やし方
もっとたくさんサラダ菜を栽培したい・来年もサラダ菜栽培がしたいという場合には、栽培中のサラダ菜から種を取り出しましょう。種は開花した花から収穫できるので、次の年も種まきから始められます。
種は湿気が苦手なので、涼しくて日のあたらない場所で管理しましょう。
まとめ
サラダ菜は、初心者なら水耕栽培がおすすめです。LEDライトや水をいれる容器があれば簡単に栽培できるので、ぜひ始めてみてください。
種まきは年に2回でき、発芽後は間引きしてから定植すれば、失敗が少ないでしょう。さらに、追肥や冬越しなどの管理も怠らなければ、美味しいサラダ菜が家庭でつくれますよ。