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ナスのアブラムシ予防策&退治法は?害虫を防いで美味しく収穫

家庭菜園で育てるナスに、緑色の小さな虫がついているのを見たことはありませんか?その虫は、アブラムシである可能性が高いです。

今回は、アブラムシがナスに与える被害をはじめ、予防法や退治法、生態までご紹介します。アブラムシを予防して、美味しいナスを育てましょう。

アブラムシがついたナスの症状

アブラムシがついたナスの症状
アブラムシは、ナスの果実にストロー状の管を挿し込み、水分や栄養分を吸い取る吸汁性の虫です。

アブラムシという名は一般名称で、モモアカアブラムシやクヌギミツアブラムシなどを総称してアブラムシと呼びます。水分を吸い取られたナスは、葉が黄色くなり、いずれ枯れてしまうため、害虫として扱われます。

アブラムシは繁殖力が高いため、一匹いるとあっという間に大量発生してしまうのも特徴です。アブラムシの大量発生は、病気の原因ともなります。幼虫や成虫が出す大量の糞により菌が発生し、すす病やモザイク病という病気にかかってしまうんです。

吸汁と病気の媒介により、アブラムシに寄生されたナスは成長不良を起こし、枯れる可能性が高いでしょう。家庭菜園はもちろん、農業を営む生産者にとっても、アブラムシは駆除すべき天敵です。

アブラムシが発生する原因は?

最初に、アブラムシはどんな状態で発生しやすいのか原因を知っておきましょう。

  • 風通しが悪い栽培環境
  • 高温で乾燥した季節
  • チッ素成分が多い肥料を与えている

アブラムシの動きが活発になるのは、梅雨の終わりから秋にかけての高温で乾燥した季節です。さらに、葉の剪定を怠り、葉が生い茂った株は隠れ家として最適。大量のアブラムシが寄生しやすくなるでしょう。

また、アブラムシは、ナスに含まれるアミノ酸が大好物です。アミノ酸は窒素で合成されるため、ナスの肥料に窒素成分の多い肥料を使うと、アブラムシが発生しやすいといわれています。

農薬を使わないアブラムシの駆除方法

「ナスにアブラムシがつくのは嫌だけど、できれば殺虫剤は使わずに無農薬で育てたい」と考える人もいるでしょう。アブラムシの駆除には、天敵であるテントウムシがもっとも効果的ですが、捕まえてきて食べさせるのは難しいですよね。

ここでは、人為的にできるアブラムシの駆除方法やコツをご紹介します。

テープを利用する

テープを利用する
お金をかけず誰でもできるアブラムシ退治の一つが、テープを使った駆除です。テープの使い方はとても簡単。ナスにアブラムシがついているのを見つけたら、ガムテープやセロハンテープの粘着部分でくっつけていくだけです。

アブラムシは軽いので、テープにどんどん吸着してくるでしょう。薬剤を使わないため、一般家庭で楽しむガーデニングから生産農家まで、幅広くおすすめできます。

歯ブラシを利用する

歯ブラシを利用する
歯ブラシを使った駆除も、アブラムシには効果的です。使わなくなった歯ブラシを使い、ナスの茎や葉っぱについたアブラムシをこすり落としてみてください。

ブラシ部分についたアブラムシは下に落ちていくので、短時間で作業できますよ。

牛乳を吹きかける

牛乳を吹きかける
スプレーに牛乳を入れ、ナスに寄生したアブラムシに向かって散布する方法もおすすめです。1日を目安に放置すると、ナスにかかった牛乳が膜を張りアブラムシを覆います。アブラムシは窒息し、一網打尽にできるでしょう。

牛乳を使うときに注意したいのが、1日ほど放置した後は、水のシャワーなどで洗い流すということです。牛乳が残っていると臭いニオイの元になるので、しっかり洗い流してください。

石鹸水を吹きかける

石鹸水を吹きかける
500mlの水に液体洗剤を2,3滴たらし、よく振ったものをスプレーで散布する方法もアブラムシ駆除に効果的です。

牛乳同様、薄い膜でアブラムシを窒息させて駆除できます。洗剤成分が残っているとナスに悪影響なので、しっかり洗い流すことを忘れないようにしましょう。

木酢液を利用する

木酢液
木炭を製造する過程でとれる、木をいぶす際にできる水蒸気を冷やしたものが木酢液です。

木酢液の成分自体に殺虫効果はありませんが、木をいぶしたニオイがアブラムシを寄せ付けないといわれています。スプレーすることで駆除効果があるので、試してみてください。

ニームオイルを利用する

ニームオイル
ニームオイルとは、ニームという樹木の種子からとれるオイルです。

ニームオイルには病害虫の発生を防除する力があるといわれているので、アブラムシだけではなく、さまざまな虫の寄生を抑えられるでしょう。

アブラムシの予防方法

ここまではアブラムシの駆除方法を解説しましたが、大量発生してからでは対処が追いつかない場合もあります。

予防方法も知ることで、手遅れにならずに済むでしょう。

アブラムシを引き寄せるチッ素を与え過ぎない

前述の通り、ナスにチッ素が多い肥料を与えているとアミノ酸がたくさん合成されてしまいます。そのため、ナスを栽培するときにはチッ素を与えすぎないことが大切です。

肥料を与えるときは、成分表をチェックしてチッ素成分が少ない種類を選びましょう。追肥のしすぎにも注意が必要です。

アブラムシは太陽光が苦手

アブラムシを予防したいなら、栽培用土の表面にアルミシートを敷き詰めてみてください。

アルミシートがあると太陽光が反射し、ナスの周りをきらきら輝かせます。太陽光が苦手なアブラムシは、ナスに近づかなくなるでしょう。

寒冷紗や防虫ネットで覆う

寒冷紗とは、園芸でよく使われる網目の細かい布のことです。アブラムシは飛来してナスに寄生するため、寒冷紗や防虫ネットで覆うことで侵入を予防することができます。

ナスの周りにかけるだけで予防できるので、初心者でも簡単。おすすめの方法の一つです。

アブラムシの駆除にまつわるQ&A

アブラムシの被害に悩んでいる人は多いですよね。最後に、多くの人が考えるアブラムシ駆除にまつわるQ&Aをご紹介します。

アブラムシが運んでくるウイルスって?

アブラムシは、食害だけではなくウィルスの媒介者となることも嫌われる理由です。

アブラムシが運んでくる代表的なウィルスは、3つあります。

  • キュウリモザイクウイルス
  • カブモザイクウイルス
  • ジャガイモYウイルス

キュウリモザイクウイルスとカブモザイクウイルスは、その名のとおりモザイク病を引き起こします。このウィルスに感染すると、葉っぱがモザイク状になり、葉脈が縮れることで植物の生育を阻害してしまうんです。

ジャガイモYウイルスは、ジャガイモ系統の作物に影響を与えるウィルスです。ウィルスにかかったジャガイモをアブラムシが吸汁し、同じ口でナスを吸汁することで、果実が壊疽を引き起こすとされています。

アブラムシが発生しやすい植物は?

アブラムシが発生しやすい植物は?

  • きゃべつ
  • トマト
  • 大根
  • ほうれん草

アブラムシは、ナスのほかに上記の野菜にも好んで寄生します。吸汁して株を枯らしてしまうのは同じなので、菜園では予防などの対策を徹底させましょう。

まとめ

アブラムシは、食害とあわせてウィルスを媒介することもある厄介な害虫です。被害を増やさないコツは、予防と初期対応の正確さ。

アブラムシは1匹いるとあっという間に増えるので、アルミシートや防虫ネットを使った予防と、テープや牛乳、木酢液などを使ってすぐに駆除することを忘れないでください。

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