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ナスは初心者でも育てやすい!育て方を覚えて家庭菜園にチャレンジ

「自分で野菜を育てて食べたい」と考える人が増えています。

とはいえ、
「ナスを育ててみたいけど、育て方がわからない」
「家庭菜園初心者だけど、ナスは育てられるのかな」
と思う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、畑仕事の経験がある筆者が

  • ナスの育て方の特徴
  • ナスを育てるために必要なアイテム
  • 育て始めてから収穫までの流れ

といった内容で解説します。

家庭菜園でナスを育ててみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ナスの育て方の特徴

夏は暖かい気温を好む野菜で夏の暑さにも耐えられ、雨にも強いため初心者でも作りやすい野菜です。

日照時間が長く、たくさんの日差しを浴びるほど収穫量も多くなります。
さらに、土の中の水分がたっぷりとある場所を好みます。 
水分が不足してしまうと、果実のツヤがなくなってしまうことがあるのです。

暖かい気温を好むと紹介しましたが、具体的には日中の気温が23℃から28℃、夜間は15℃から20℃くらいの環境で育てると良いでしょう。

後述しますが、更新剪定をすることで夏だけでなく秋にも収穫が可能です。

ナスを育てる時期

ナスを育てる時期は、5月上旬から10月頃までになります。

5月上旬に苗を植えつけ、7月から10月頃にかけて収穫というスケジュールで、比較的長期間収穫を楽しめる野菜です。

ナスを育てるために必要なアイテム

ナスを育てるために必要なアイテムは、以下になります。

  • ナスの苗
  • 苗を植えるための場所
  • クワやスコップ
  • ジョウロなど水を与えるもの
  • 園芸用はさみ
  • 支柱
  • 肥料
  • 黒色ビニールマルチ

プランターで育てる際はプランターも用意しましょう。

なお、今回の記事では露地栽培について解説をしていきます。
露地栽培とは、ハウスやプランターを使わずに、屋外の畑で作物を育てることです。

ナスを育てる手順

ここからはナスを育てる手順を、順を追って解説します。

家庭菜園初心者は苗からスタートがおすすめ

家庭菜園初心者の方は、苗から育てることをおすすめします。

なぜなら、種から育てると発育期間が長くなり管理が難しくなります。
※発育期間とは種をまいてから苗を育てる期間のこと
発育期間が長くなると管理することが多くなり、 失敗のリスクが高くなってしまうのです。

まずは、お近くで苗を購入し育てるところから始めてみましょう。

土作りをしてナスに適した環境を準備する

露地栽培の場合は、 苗を植える前に土作りが必要です。
土づくりとは、畑をナスの苗を育てるのに適した環境にすることを言います。

土作りの手順は以下のようになります。

STEP
畑に石灰を入れて耕す

 

STEP
肥料を混ぜ合わせたら畝を作る

 

STEP
畝を作ったら黒色ビニールマルチを張る

 

苗を植えつける2週間ほど前に、畑に石灰を入れて耕しましょう。
耕してから1週間ほど経ったら、肥料を入れて土に馴染ませます。
なお、窒素分を含む肥料と石灰を混ぜると、アンモニアガスとなり消失してしまうので、使用しないように注意が必要です。

具体的にどのように注意したら良いかというと、石灰を入れて耕したあと、すぐに肥料と混ぜ合わせないようにしましょう。
混ぜてしまうとアンモニアガスになってしまうため、最低でも1週間はあけてからがおすすめです。

とはいえ、「1週間もあけていられない!」という場合は、最初に混ぜる石灰を「有機石灰」にします。
有機石灰の場合は、肥料と混ぜ合わせてもアンモニアガスにならないため、すぐに混ぜることが可能です。

肥料を混ぜ合わせたら畝を作りましょう。
畝とは、土を盛り上げて作った山のようなものです。
ナスの場合は、20〜30cmほどの高さの畝を作ります。

畝を作ったら黒色ビニールマルチを張りましょう。
ビニールマルチには、雑草を生えにくくしたり、土の中の水分を蒸発しにくくしたりという効果があります。

黒色マルチを張って土の温度を上昇させる

ナスは暖かい気温を好むので、土の温度が下がらないように黒色のマルチシートを、土作りの際に作った畝に張りましょう。

また、ナスは水分が不足すると生育に影響が出てしまうので、マルチシートを張ることで土の乾燥が防げるのです。
土作り時に畝を作ると解説しましたが、畝を作ったタイミングと一緒にマルチシートを張ってしまいましょう。

マルチシートを張ったら、苗を植えつける位置にマルチカッターなどで穴をあけます。

マルチシートを張る理由
・土の中の水分を適度に保つ
・雑草が生えてくるのを防ぐ
・土の中の温度を保つ
・雨で肥料や土が流れないようにする

土作りで環境を整えたら植えつけ作業をする

土作りをして畑の環境を整えたら、苗の植えつけをしていきましょう。

苗を植えつけるタイミングは、1番花のつぼみが膨らみ、紫色になり始めた頃。
さらに、霜の心配がなくなった時期です。
5月上旬頃が目安ですが、お住まいの地域の気温によっても異なりますので、時期だけで判断せず、最低気温が10℃を越えた頃と思っておくのがおすすめです。

植えつける間隔は、50cm〜60cmくらいが目安です。
植えつけのタイミングで支柱を立てて、茎が折れないように支えてあげましょう。
支柱立てについては、後述して詳しく解説をします。

植えつけが完了したら、水をたっぷり与えます。
ナスは水分が少ないと生育影響が出てしまうので、忘れずに水を与えてくださいね。

連作障害を起こす可能性があるので植える場所には注意

ナスは連作障害を起こしやすい野菜のため、植える場所に注意が必要です。

連作障害とは、同じ科の植物を何年も連続で同じ場所で栽培することで、生育に問題が起きることを言います。

主な障害は、以下の3つです。

  • 土壌障害(土の中で病原菌が増殖し、根腐れなどを起こす)
  • 生理障害(土の中の栄養分のバランスが著しく崩れる)
  • 土壌虫害(土の中に存在する肉眼では確認できないような小さな虫が苗に寄生する)

とはいえ、「家庭菜園なので畑の場所に限りがあり、場所をあまり変えられない」ということもありますよね。
その場合は、コンパニオンプランツを一緒に植えることで、連作障害を起こしにくくできます。

コンパニオンプランツとは、連作障害を起こしやすい作物の近くで一緒に育てることで、お互いの生育に良い影響を与え、連作障害を起きにくくしてくれる作物のことです。

ナスの場合は、ネギ類の野菜を一緒に植えると良いでしょう。具体的には、ネギやニラが挙げられます。
植える場所に注意したり、コンパニオンプランツを植えたりして、連作障害を起こさないよう育てていきましょう。

ナスのコンパニオンプランツ一例
・ネギ
・ニラ
・バジル
・シソ
・パセリ
・マリーゴールド

支柱を立てて安定させる

支柱を立てて、茎が風などで折れないように支えます。

なお、支柱立ては苗の植えつけと一緒におこなうのがおすすめです。
支柱を立てて、麻ひもで茎と支柱を結びます。結ぶ場所は、一番花の下あたりです。
支柱は150cmくらいの高さが良いでしょう。

支柱の立て方は、

  • 主枝を伸ばすための1本支柱
  • 初心者でも育てやすい3本支柱

がおすすめです。

1本支柱は、主枝(中心にあるしっかりとした幹)を伸ばします。
株への負担が少なく、実ひとつひとつに栄養がたっぷり行き渡り、立派な実を収穫できます。

3本支柱は、主枝と一番花の下にある、わき枝2本を伸ばします。
3本の枝を支柱に沿って結ぶだけなので、初心者でも難しくないでしょう。

わき芽取りをおこない必要な実に栄養を巡らせる

ナスは植えつけ後、他の野菜に比べて管理の頻度は多くはありません。
とはいえ、葉が茂りすぎてしまうと日光が当たりにくくなってしまうので、適度にわき芽取りをおこないます。

わき芽取りとは、葉と茎の付け根から生えている新しい芽を取り除くことを言います。

日光が当たりにくい場所が出てきたり、風通しが悪くなってきたりしたら、適度にわき芽取りをおこないましょう。

追肥を欠かさずおこなう

植えつけ後、3週間を目安に1回目の追肥を行いましょう。
追肥とは、種をまいたあとや苗を植えつけたあとに追加で肥料を与えることを言います。

7月頃~10月頃まで収穫ができるナスは、こまめな追肥が必要です。
2回目以降の追肥は、2週間~3週間に1回のペースでおこないます。
追肥をおこなう際には、マルチシートをまくり、肥料と土が混ざるようにします。

雌しべが雄しべに埋もれてしまい見えない状態は、肥料が不足している合図なので、すぐに追肥しましょう。

水やりも追肥と同じくらい重要

ナスは追肥と同じくらい水やりも重要です。

ナスの実の生長には水が不可欠。
水が不足しないように注意しましょう。

5月上旬に苗の植えつけをし、梅雨明け後はたっぷり水を与えます。

土の表面が乾燥していたら水やりのタイミングです。
とはいえ、過剰に与えすぎる必要はありませんので、あくまでも土の表面が乾燥していたらで問題ありません。
1日に何度も水を与えるのではなく、朝と夕方の1日2回行います。

1回あたりの水やりでたっぷりの量を与えましょう。

1番実を小さいうちに摘果する

1番実を小さいうちに摘み取ります。これを摘果と言います。

1番実とは、最初に実った実のこと。
株が太く、しっかりしている場合は必須ではありませんが、苗が小さい場合は負担が大きく、苗が弱ってしまう原因になるため、摘果を行いましょう。

2番目・3番目の実が実ったときでも、苗が小さい場合は摘果を行います。

実が15cmくらいになったら収穫の合図

開花から25日前後、実の大きさが15cmくらいになったら収穫の合図。
収穫時期が遅くなると味が落ちてしまうので、収穫時期には注意が必要です。

栄養分の高いナスを収穫したいと思う場合は、早朝に行うのがおすすめです。
なぜなら、日中に作られた栄養分を夜に実に蓄えるため、早朝に収穫した方が栄養価の高いナスが収穫できます。

実を持ち、ヘタの上をハサミで切って収穫しましょう。
無理に引っ張ると株を痛めてしまうので、必ずハサミを使って収穫します。

収穫後に更新剪定をおこない秋に再度収穫する

開花から25日前後で収穫の時期を迎えると解説しましたが、更新剪定を行うと秋頃に再度収穫が可能です。
更新剪定とは、古い葉を取り除き、株が若返るようにする作業のことを言います。

更新剪定の手順は、以下のようになります。

STEP
すべての枝の葉を1枚~2枚だけ残した状態にする

 

STEP
株の周りの根を切る

 

STEP
追肥を行う

 

STEP
水やりをたっぷり行う

 

更新剪定は7月中旬~8月頃に行っておきましょう。

長期間収穫ができるナスは家庭菜園におすすめ

家庭菜園における、ナスの育て方について解説しました。

ナスは手入れの頻度が少なく、家庭菜園初心者におすすめの野菜です。
夏から秋にかけて収穫ができ、長期間楽しめるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

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