かぼちゃを家庭菜園で育てたことがある人は、どのタイミングで収穫するべきか悩んだことはありませんか?
今回は、かぼちゃの収穫時期の目安や気をつけるべきポイントをまとめました。
ベストなタイミングで収穫すれば、より美味しいかぼちゃを家庭で楽しめますよ。
目次
かぼちゃの収穫時期は?
一口にかぼちゃといってもさまざまな品種がありますが、一般的な収穫時期は6〜9月とされています。
シチューやスープなど、温かい料理に使われるイメージが強いかぼちゃですが、気温が高い時期に収穫する夏野菜なんです。
しかし、かぼちゃが一年でもっとも美味しくなる「旬」をむかえるのは、秋と考えられています。収穫時期と旬の時期が少しズレるのが、かぼちゃの特徴です。
かぼちゃの収穫時期の目安
かぼちゃの収穫時期は6〜9月と紹介しましたが、品種や栽培環境によって大きく前後します。そのため、収穫時期を見極めるには季節以外のポイントを知っておくことが大切です。
かぼちゃを見てわかる、収穫時期の目安を3つ解説します。
開花後の日数
かぼちゃ収穫の一つの目安となるのが、花が開花してからの日数です。
かぼちゃには大きく分けて西洋種と日本種があり、品種によって収穫時期は若干異なります。
- 西洋種:開花後40〜45日
- 日本種:開花後25〜30日
開花後の日数から収穫時期を見極める方法は、初心者でも判断しやすいのでおすすめです。
しかし、数えることを忘れてしまうとタイミングがつかめないため、メモしておくとわかりやすいでしょう。
ヘタのコルク化
収穫時期を見極めるときは、果実のヘタをよく観察してください。ヘタの色が緑色なら、まだ収穫時期ではありません。
ヘタの部分に横方向の線が入り、コルクのように乾燥した状態になったときが収穫のタイミングです。
表皮の色や硬さ
かぼちゃの実を全体的にチェックするのも、収穫時期を見極めるうえで大切なポイントです。
かぼちゃの実は、成長段階ではツヤがあり、みずみずしい状態を保っています。触った感じは柔らかく、爪をたてると凹むのが特徴です。
一方、十分に成長したかぼちゃの実は、表面のツヤがなくなりザラザラした質感に変わります。
触ったときの感触も変化し、指や爪で押しても凹まず、硬くなると覚えておきましょう。
よくある収穫の失敗
かぼちゃ栽培では、やり方を間違えると失敗してしまうことも。ここでは、かぼちゃ栽培におけるありがちな失敗を2つご紹介します。
直射日光による変質
かぼちゃは、日当たりを好む性質があります。しかし、真夏の強い陽射しは、実を変色・変質させる可能性があるため、注意が必要です。
かぼちゃの実が直射日光にあたり続けると、表面が茶色や黄色に変化します。表面の変色は実が腐ってしまう原因になるため予防してください。
おすすめなのは、新聞紙やワラで実を覆う方法です。直射日光から実を守り、変質を防ぎましょう。
表面が白くなり腐る
かぼちゃを栽培中、表面が白くなり腐ってしまったことはありませんか?このような症状は、「かぼちゃ綿腐病」というカビの一種によるものです。
かぼちゃ綿腐病は、実が地面と接することで発症するといわれています。そのため、かぼちゃの実がある程度成長したら、プラスチックトレーの上に実を乗せるなど、実が地面に触れないようにしましょう。
かぼちゃの収穫前に玉直しをする
かぼちゃ栽培で大切な作業の一つが、玉直しです。玉直しとは、かぼちゃの実をバランス良い形に生育させるために、いろいろな方向へ向かせる作業のことをいいます。
向きを変えないと、実の一部にしか日光が当たらなくなってしまいますよね。そこで玉直しをすることで、全体に満遍なく日光があたりバランスの良い実が完成するんです。
収穫は天候にも気をつける
かぼちゃを収穫するときは、天気がよく湿度の低い日が続くタイミングを選びましょう。
かぼちゃ収穫の適期である6〜9月は、全国的に梅雨にはいり雨が多い季節になりますよね。収穫する日の前後に雨や湿度が高い日が続くと、かぼちゃの実が腐ってしまうこともあります。
かぼちゃのキュアリングとは?
前述したように、かぼちゃは収穫時期と旬が異なる野菜です。
そのため、収穫後すぐ食べるのではなく、キュアリングという作業を取り入れることをおすすめします。
キュアリング方法
キュアリングとは、収穫したかぼちゃの実をすぐには食べず、追熟させる作業です。かぼちゃは、つるから取ってからも自身で成熟し続けるため、特別なことをする必要はありません。
キュアリングすることで、かぼちゃの実に含まれるでんぷんが糖に変化し、甘みが増したり栄養価がアップするとされています。
より美味しいかぼちゃを食べたいなら、キュアリングは忘れないようにしましょう。
収穫後の保管方法
収穫したかぼちゃは、直射日光の当たらない風通しが良い場所で保管してください。
一般的なキュアリング期間は、7〜10日といわれています。キュアリングには、特別な道具や設備もいらないので、初心者でも簡単にできますよ。
長期保存に向いた品種もある
かぼちゃを保存中、腐ったりカビがはえたりして、食べられなくなってしまうことがあります。
そこでおすすめなのが、長期保存に向いた種類を選ぶこと。以下に長期保存に向いたかぼちゃの品種をまとめたので、参考にしてください。
雪化粧かぼちゃ
表面が雪をかぶったように薄っすら白く成長するのが、雪化粧カボチャです。
保存性が高いため、収穫後長い間キュアリングできるのが魅力。キュアリング状態で年越し可能なので、冬場でも美味しいかぼちゃが楽しめると人気です。
バターナッツ
ひょうたん型で黄褐色の果実が特徴のかぼちゃです。バターナッツかぼちゃは秋に収穫するタイプなので、キュアリングではなく実がなった状態で完熟させます。
ナッツのような風味となっとりした食感が特徴で、スープやソテーにすると美味しく食べられますよ。
まとめ
かぼちゃの収穫でポイントとなるのは、へたと実の状態です。
以下のような状態になったら、収穫しましょう。
- へたが乾燥しコルクのようになっている
- 実の表面にツヤがなくなり、ザラザラした感触になる
また、収穫後すぐに食べることはせず、約1週間キュアリングして完熟させるのも大切です。今回ご紹介したポイントをおさえれば、かぼちゃの収穫で失敗することはないでしょう。
家庭でも甘くて美味しいかぼちゃを食べられますよ。
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