サニーレタスやリーフレタスを育てる家庭菜園で、アブラムシを発見したことはありませんか?
アブラムシは、レタスにとって天敵です。この記事でご紹介するのは、アブラムシが発生しやすい環境と予防対策になります。
アブラムシについて知ることで、大切な野菜を守ることができますよ。
目次
レタスにアブラムシが発生する原因
レタスにアブラムシが発生する原因は、主に3つ。
それぞれの原因について詳しく解説するので、今後のレタス栽培の参考にしてください。
風通しが悪い
風通しの悪さは、アブラムシを発生させる大きな原因になります。アブラムシは、湿度が高くジメジメした環境を好むため、風通しが悪い環境にたくさん集まるといわれているんです。
栽培している菜園やベランダでは、レタスのまわりに風よけになるような物を置かないようにしましょう。
化学肥料の与えすぎ
アブラムシは、アミノ酸が好物だとわかっています。アミノ酸は窒素により合成されるため、窒素を多く含む肥料の与えすぎもアブラムシを発生させる要因になるでしょう。
レタスに与える肥料は、窒素成分が少ないものを選びましょう。
アブラムシは高層階や室内にも入り込んでくる
高層階のベランダで家庭菜園を楽しむ人も、害虫被害には注意しましょう。アブラムシは風にのって高い場所まで空を飛べるので、高層階に住んでいてもレタスが食害にあうことは十分に考えられます。
超高層マンションでも、油断はできません。アブラムシは、レタスだけではなく大根や白菜、ほうれん草など、さまざまな野菜に寄生します。そのため、苗やプランターなどを購入した際に、植物の葉っぱに付いていたアブラムシが菜園のレタスに移ってしまう場合もあるんです。
アブラムシがついた時の対処法
どんなに予防していても、アブラムシがレタスについてしまうことがあります。被害をうけた作物は、食材として使えなくなることもあるため、対処法を覚えておきましょう。
対処法を知ることで、アブラムシを見つけても被害を最小限に抑えることができること間違いなしです。
スプレーで吹き飛ばす
レタスにとって大敵であるアブラムシですが、駆除は意外と簡単。葉っぱや茎にくっついているだけなので、水を入れたスプレーで簡単に吹き飛ばすことができます。
スプレーで吹き飛ばす方法は、殺虫剤を使わないため無農薬で育てたい人におすすめです。
粘着テープで取る
粘着テープを使った駆除も、アブラムシには効果的です。アブラムシを発見したら、ガムテープなどの粘着力の高いテープを裏返して手に持ちます。粘着部分で軽く触るだけでアブラムシは退治できるでしょう。
テープは、家にあるコロコロでも代用可能です。アブラムシは密集していることが多く動きも遅いため、簡単に大量捕獲できますよ。
アルミシートを敷く
アブラムシは、キラキラしたものを避ける習性があるといわれています。この習性を利用した対処法が、アルミシートを土の表面に敷くという方法です。
レタスなどを栽培する菜園の土部分に、食器棚やキッチンで使われるアルミ製シートを敷き詰めましょう。太陽の光を反射してキラキラするアルミシートが、アブラムシの発生を抑えます。
防虫テープを使う
粘着テープでアブラムシを駆除しようと思っても、葉が小さすぎて、うまくいかないことも考えられます。そこでおすすめなのが、防虫テープを使う方法です。
レタスを育てる菜園などに防虫テープを立てておくことにより、食事のために飛来したアブラムシがテープに吸着します。
虫が黄色に集まる習性を考慮し、防虫テープは黄色を選ぶとよいでしょう。アブラムシはもちろん、コバエなどの害虫を一網打尽にできますよ。
木酢液を使う
薬剤を使わずにアブラムシを退治できる対処法の一つが、木酢液を使用する方法になります。
木酢液とは、木炭や竹炭をつくるときに出る水蒸気を集めたものです。自然由来の成分なので、料理に使う予定の野菜にかけても安心して活用できるのが嬉しいポイント。
アブラムシは、木酢液の燻製のような香りを嫌います。発生しているのを見かけたら、直接吹きかけるだけでアブラムシを退治することができるでしょう。
牛乳をスプレーする
野菜に影響が少ない木酢液ですが、使おうと思ったらどこかでお金を払って入手する必要があります。「あまりお金をかけない方法が知りたい」「いますぐできる対処法が知りたい」という初心者には、牛乳を使用する方法がおすすめ。
やり方はとても簡単です。牛乳を原液のままスプレーボトルに入れ、アブラムシに向かって吹きかけるだけ。即効性はありませんが、レタスの葉に牛乳特有の膜が張り、アブラムシを窒息させる効果があります。
アブラムシ対策として牛乳を使う場合に注意するべきなのが、放置しすぎないという点です。牛乳を何日も放置しておくと、生臭くなったりハエが発生したりする可能性があります。
目安は1日。1日ほどおいたら、スプレーした場所を水でしっかり洗い流しましょう。このとき、アブラムシの死骸もきれいに落とすようにしてください。
防虫ネットをかける
レタスの苗を覆いかぶせるように防虫ネットをかけておくのも、アブラムシには有効な対策です。防虫ネットとは、虫が通れないほどの細かい網目をしたネットのことをいいます。
防虫ネットは、農家でも使われる効果的な対処法です。魚釣りなどで使うネットよりもかなり目が細かいため、アブラムシやナメクジなどの害虫の侵入を防ぐことが可能です。
太陽の光を遮ることもないので、野菜を安心して育てることができるでしょう。
アブラムシだけじゃない!レタスには害虫がつきやすい
ここまでは、アブラムシがレタスについたときの対処法などをご紹介してきました。しかし、レタスにつきやすい種類の病害虫は、アブラムシだけではありません。
ほかにもレタスに大きな害を及ぼす害虫がいるので、ご紹介します。見た目の特徴や生態を確認しておきましょう。
オオタバコガ
オオタバコガは、鮮やかな緑色の幼虫から、約2cmほどの茶色い蛾に成長する昆虫です。
青虫時代には新芽を好みます。食欲旺盛で葉っぱをボロボロの状態にしてしまうため、害虫として嫌われる存在です。
成虫になると、レタスの結球内に侵入し葉を食べてしまいます。幼虫から成虫まで、一生をかけてレタスに食害を与えるので、発見したら速やかに駆除しましょう。
周辺の雑草などで産卵し、大量発生した幼虫がレタスに被害を及ぼすこともあります。雑草の剪定や殺虫剤の散布など、発生前の防除が重要です。
ヨトウムシ
夜に活動し、レタスに食害を与えることから、「夜盗虫(ヨトウムシ)」と名付けられた蛾の幼虫です。頭部が黒い緑色の体色から、徐々に色が暗くなっていき、茶褐色へと移行するのが、ヨトウムシの特徴の一つ。
繁殖力が高く、メスは一度に数十〜数百の卵を葉に産み付けます。これを複数回繰り返しながら、1個体あたり最大3000匹の卵を産むことも。孵化すると一気に被害が広がるので、卵を見つけたら葉ごと取り除くようにしましょう。
ヨトウムシの発生時期は、夏の終わり頃から秋にかけてがもっとも多いとされています。発見が遅れると、新芽が食い尽くされて収穫が不可能になる場合もあるので、注意しましょう。
ナモグリバエ
体長約2mm、薄いグレーの体色をした、ハエの仲間です。成虫がレタスの葉に産卵し、孵化した幼虫は葉の内部を潜りながら食害を広めていきます。
ナモグリバエに食べられたレタスは、葉に線状の跡が残るのが特徴です。被害にあった葉は発育不良になり枯れてしまうので、早めに取り除きましょう。
まとめ
レタスにアブラムシが発生すると、幼虫から成虫になるまで丸ごと食い尽くされてしまいます。
アブラムシの駆除は、予防と駆除が肝心。防虫ネットやアルミシートを使い、アブラムシを発生させないようにしましょう。
それでも発見してしまったら、粘着テープやスプレーで対処するのがおすすめです。
この記事もおすすめです➡【サラダ菜の栽培【初心者向き】上手に育てるための環境づくり】