肉じゃがやフライドポテトなど、さまざまな人気料理で活躍するジャガイモ。
実は、家庭菜園でも簡単に栽培できるお野菜としても有名です。
その中でも特に育てやすいのが春植えのジャガイモ。
今回は、家庭菜園をはじめる方にもおすすめの、ジャガイモの育て方や、栽培時に起こりやすいトラブル、対処方法、おすすめのレシピなどをご紹介します。
目次
家庭菜園でもジャガイモは育てられる
家庭菜園でも簡単に育てられるジャガイモですが、
特に春に植え付けをするジャガイモは簡単に育てられるので初心者の方にもおすすめです。
ジャガイモを育てるための事前準備
ここからはジャガイモの種まきのコツや、発芽後の育て方のポイントをまとめてみました。
ジャガイモには種類がたくさんある
ジャガイモの種類でよく目にするのは以下の種類ではないでしょうか?
- 男爵薯
- メークイン
- きたあかり
- インカのめざめ
さまざまな品種がありますが、種いもの選定をきちんとしていれば、品種による育てやすさにはそれほど差はありません。
そのため、料理での使いやすさや食感の好みに合わせて、お好みの品種を選ぶのがおすすめです。
ジャガイモを育てるために必要な道具
ジャガイモを育てるために必要なものは以下のものが挙げられます。
- 種いも
- 園芸用ハサミ
- スコップ
- ジョウロ
- 野菜用の培養土
- プランター(深さ40cm以上の長方形のもの)
- 鉢底石
- 化成肥料
事前準備が完了したらジャガイモを育てていこう
ジャガイモを育てるための、事前準備が完了したら、実際に育てていきましょう。
ジャガイモを植える時期
ジャガイモには2月〜4月の春と、8月〜9月までの秋の年に2回、植えつけの時期があります。
具体的には、春植えの場合、2~3月に種いもを植えつけ、5~6月に収穫。
夏植えの場合は、8~9月に植えつけ、10〜11月に収穫が目安です。
種からの場合は、2週間ほど種いもを育て、2~3週間経って、1cmほどの芽が黒くがっしりと伸びたら、畑やプランターに苗を植えつけます。芽が黒くがっしりと伸びてから植えつけることで、地上に芽が出るのが早くなり、その後の生育も良好になるのでおすすめです。
ジャガイモはプランターでも露地栽培でもOK!
ジャガイモはプランターでも露地栽培でも育てることが可能です。
露地栽培とは、温室、ビニールハウス、温床などの施設を使わずに、屋外で栽培することを言います。
まず、プランターでの植え方について説明します。
ジャガイモは、pH5.0〜5.5の土を好むので、培養土には何も加えないようにします。
プランターに軽石を敷き、その上に培養土をプランターの半分まで入れる。
そこに、種いもの切り口を下にして20~25cm間隔で並べます。
種いもが隠れるように土をかけ(いもの3~5cm上まで)、平に戻したら完成です。
次に、露地栽培での植え方を説明します。
畑の土は植えつけの1週間以上前に、堆肥や化成肥料などをまき耕しておきましょう。
幅70cm程度の畝(うね)をつくり、真ん中に溝を掘って種いもを並べていきます。
種いもどうしの間は25cm〜30cmあけて植え付けましょう。
※畝(うね)とは、土を盛り上げた細長い山のこと。
種いもの上に5cmほど土をかぶせたら、霜よけのためにマルチ(畑の表面を紙やプラスチックフィルム等で覆うこと)を張りましょう。
ジャガイモの芽が出てマルチを押し上げるようになったら、マルチに穴をあけて芽を露出します。
穴を開ける時はジャガイモの芽を傷つけないように注意してくださいね。
以上で、植え付けの完了です。
どちらの方法でも、植え付け後に、お水をたっぷりあげることを忘れないでくださいね。
ジャガイモは水の与えすぎに注意が必要
ジャガイモは水を与えすぎると腐りやすくなる可能性があります。
露地栽培の場合は、植えつけ時以外に、ほとんど水やりの必要がありません。
プランターの場合は、植えつけからしばらくの間は土が乾燥したら水を与えましょう。
収穫が近くなったら土を乾燥気味にしておくため、頻繁に水やりしなくても大丈夫です。
ジャガイモは日当たりの良い場所で育てよう
ジャガイモは日当たりの良い場所で育てましょう。
ジャガイモは地表から出ている大きな葉から光合成をして、芋にでん粉を蓄えます。
光合成をたくさんさせると大きなジャガイモがたくさん収穫できますよ。
しかし、ジャガイモは気温が30度に達すると暑すぎて枯れてしまいますので、日当たりの良すぎには注意が必要です。
ジャガイモは収穫までに2回ほど追肥をおこなう
ジャガイモは生育状態を見て、収穫までに2回ほど追肥を行いましょう。
1回目の追肥は、植え付けから約30日経った頃、芽かきと同時期に施しましょう。
ジャガイモは発芽してから20日ほどすると土の中で実が肥大し始めるので、追肥のタイミングを逃さないように管理が必要です。
ジャガイモを育てるときに注意するポイント
次にジャガイモを育てる際に注意するポイントについて紹介します。
食中毒に注意が必要
ジャガイモの芽の部分や緑色になった部分には、天然毒素のソラニンやチャコニンが多く含まれています。
また、緑色になった部分には100gあたり100mg以上含まれていると言われており、これらを多く含むジャガイモを食べると、おおよそ30分から半日程度で、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあります。
モザイク病に注意
ジャガイモのモザイク病(別名:ウイルス病)は、アブラムシ類等の害虫によって媒介され、症状が拡大していくため、害虫が発生する発生前から予防・対策しておくことが大切です。
通年発生しますが、アブラムシ類の発生が多くなる4~11月は発生しやすくなります。
対策としては、まず、検疫済みの無病の種いもを用意しましょう。
そして、ジャガイモと一緒に栽培すると病気の予防・生育の促進・害虫忌避に効果があると言われている、コンパニオンプランツを一緒に育てることで解決します。
そうか病に注意
そうか病とは、ジャガイモの表面にかさぶたのような斑点ができる病気です。
原因はストレプトマイセス属菌という細菌。
細菌の種類によってかさぶたの形状も異なり、小さな亀裂ができたり陥没したり、膨れ上がったりします。
そうか病はアルカリ性の土壌で発生しやすいので、石灰質資材の使いすぎに注意しましょう。
収穫の目安は葉の色をチェック
ジャガイモの葉が黄色くなってきたら収穫適期です。
湿った土がつくと掘り上げたジャガイモが腐りやすくなるため、晴れて土が乾燥しているタイミングで収穫作業を行うのがおすすめ。
ジャガイモを収穫するときは、株元を直接掘るのではなく、周辺から徐々に掘っていきましょう。
収穫したジャガイモの保存方法
ジャガイモの保存のポイントは洗わずに、収穫したそのままの状態で乾燥させることです。
乾燥させた後は、長時間日光に当たると光合成をしてしまい、表面が緑色になり芽が育ちやすくなってしまいます。
保存する際は日のあたらない涼しい場所に、段ボールやコンテナなどに入れて保存すると良いでしょう。
ジャガイモの消費期限
ジャガイモの保存方法ごとの消費期限の目安は以下です。
常温保存 | 冷蔵保存 | 冷凍保存 | 干して冷蔵保存 |
---|---|---|---|
2~3か月 | 2か月 | 1か月 | 1か月 |
ジャガイモを使ったレシピを5つ紹介
ジャガイモを使ったレシピを5つご紹介します!
ジャガイモのテリヤキ
1.じゃが芋は1〜1.5cm角に切り、片栗粉をまぶす。※水にさらさない
2.多めの油を熱したフライパンで軽く塩を振り、コンガリ焼く。(中~強火で5分以上)
2.タレを絡める。※タレを入れる際、焦げるので、一度火を止める。
引用:https://cookpad.com/recipe/2463371
ジャガイモとそら豆のクリームチーズあえ
1.じゃが芋は洗って一個ずつラップをし、8〜9分くらいレンジで加熱。
2.そら豆(冷凍)もレンチンして皮を剥く。1のじゃがいももレンチン後皮を剥く。
3.ボウルにオリーブ油と酢と塩を加え混ぜ、皮をむいたじゃがいもを入れ、大きめに潰しながらあえる。
4.耐熱容器にクリームチーズと牛乳を入れラップをかけて1分レンチンする。よくかき混ぜ、3に加えじゃがいもと馴染ませる。
5.ブラックペーパーを振り、味見をして足りないようなら塩を入れる。そら豆も入れてあまり潰さないように大きくかき混ぜる。
6.器に盛りさらに上からブラックペーパーをかけて出来上がり。
引用:https://cookpad.com/recipe/7007185
ジャガイモのガレット
1.新ジャガイモは皮付きのまま細切りにしボウルに入れ、薄力粉、塩こしょうを加えて和えます。
2.小さめのフライパンに半量のオリーブオイルを入れ、中火で熱し、2分半を加えて広げます。
3.ピザ用チーズを散らします
4.焼き色が付いたら裏返して、完成です。
引用:https://www.kurashiru.com/recipes/69ddf833-538c-41d7-8703-98f3b3de1c82
ジャガイモのカリカリチーズ焼き
1.ジャガイモは千切りにし、水にさらして水気を切ります。耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、600Wのレンジで2分加熱します。
2.ボウルにジャガイモを入れ、とろけるスライスチーズを手でちぎりながら加えて塩こしょうをふり、混ぜます(具材)。
3.フライパンにサラダ油を入れて熱し、具材を平らになるように入れます。フライ返しで押さえながら焼き色がつくまで中火で焼き、裏返して同様に押さえながら焼き色がつくまで焼きます。
4.食べやすい大きさに切って、出来上がり。
引用:https://delishkitchen.tv/recipes/172822100522828268
ジャーマンポテト
1.ゆでたジャガイモを切ります。
2.フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れ、弱火にかけて焼く
3.香りが出てきたらジャガイモを並べ、中火で焼く
4.焼き色がついたら裏返し、裏面も焼き色がついたらベーコンを加えます。
5.器に盛り、出来上がり。好みで粒マスタードを添えるとおいしいですよ♪
引用:https://mi-journey.jp/foodie/70892/
ジャガイモは食べ方が豊富で家庭菜園におすすめの野菜
ジャガイモの栽培方法と上手な育て方のポイントについてご紹介しました。
プランターで栽培でき、それほど手間もかからないので、初心者でも比較的育てやすい野菜です。
肉じゃがやコロッケ、カレーなど家庭料理には欠かせないジャガイモ。
自分で育てたジャガイモを使って料理する楽しみを味わっていただければと思います。